転職で簿記の資格は役に立ちますか？

簿記の資格ということは経理関係の職務になると思いますが、当社に依頼のある群馬県内の経理職での求人には、経理業務の実務経験が必須となる求人が大半です。

実務経験はいらないので資格があればOKという求人は残念ながら少ない印象です。逆に資格はいらないので、実務経験があればOKという求人は多数ございます。

採用企業が求める募集要項の中に簿記資格があれば、「役に立つ」と言えますが、上記のとおり、資格所有だけでは効果は薄いと思います。

このように、それさえあれば転職に有利です！とは言い切れない印象です。
（日商一級であれば、だいぶ違うと思いますが、それでも経理経験がゼロでは難しいと思います。）

ただし、別の効果として、在職中に取得した方は仕事をしながらの勉強となり、自己啓発の意欲や取得への努力などはアピールになると思います。

資格取得を目指したということは自分の将来や仕事について考えたということでしょう。その意義の方がご自身のキャリア構築において、「役に立つ」ことだと感じます。

では経理実務の経験がない人は経理職に就くことは無理なのかとなりますが、
◆時間をかけてでも、実務経験を問わない求人を見つける
◆企業の規模や給与面を譲歩する
（事務系の社員数が少なく、総務などと兼務するような企業では、それ程経験も求めないと感じます。）
◆いきなり経理の仕事ではなく経理の補助から入って、いずれ経理の仕事に就くと考える、など

経理職に限らず何の仕事でも転職後すぐに自分のやりたい仕事を100％できる事は少ないのですから、このような考え方も一つだと思う次第です。